守りの炎が完全に消え去り、悪霊の群れが再び前進してくるのを難民たちは恐怖に震えて見つめ、モズグスに救いを乞う。しかし彼は戦いに没頭するあまり答える余裕がない。ガッツはモズグスの頭上へ「ドラゴンころし」を振り下ろすが、頑丈な鎧には受け流され、モズグスは二度の羽棍の一撃で反撃し、翼を広げて再び拳の乱打を解き放つ。今度はそれが直撃し、急所を見出せず連打の中で大砲の装填もできないガッツは膝をつく。さらに羽棍のアッパーカットが彼の腹部に突き刺さり、空中へ跳ね上げられたガッツは神父の足元へ崩れ落ちる。
モズグスは下に広がる哀願する難民の海を指差し、神の勝利の時を待つ彼らの声を聞けとガッツに叫び、魔女一人を助けるために彼ら全員を見殺しにするつもりかと問う。ふらつきながら立ち上がったガッツはそれを拒絶し、群衆は祈るばかりで一人の女にしがみつくべきではないと言い放つ。激怒したモズグスは懺悔しろと叫び攻撃を再開するが、ガッツは教皇庁の聖印たる鷹の下にある神父の胸の浅い傷跡に気づいていた。それは以前の刺突で聖書がわずかに防ぎきれなかった傷だった。
顔面への重い拳がガッツを揺さぶり、よろめく彼は身を支えるフリをしてモズグスの胸に手をあて、傷口を撫でるように滑らせる。モズグスは羽を組んで巨大な棍棒を作り、ガッツの背中へと叩きつけ、下の煉瓦が割れるほどの勢いで彼をうつ伏せに叩き落とす。イシドロ、パック、キャスカ、ジェローム、ファルネーゼ、セルピコに絶望的な恐怖が走る。
とどめを刺そうとモズグスが炎を焚きつける中、ガッツは薄笑いを浮かべて立ち上がり、神父の力の源泉である信仰こそが彼の破滅の要因だと口にする。モズグスは胸の鷹の紋章とその下の深い傷口に目をやる。ガッツが寄りかかった際に仕込まれた導火線付きの炸裂弾が敷き詰められていた。胸に炎を溜めてから口から噴射する性質上、攻撃の溜め自体が自分で導火線に火をつけてしまっていたのだった。爆発が起きるとガッツは「ドラゴンころし」で身を守る。命を奪うほどの威力ではないものの、傷口を大きく引き裂き胸のウロコを剥ぎ取るには十分だった。ガッツは踏み込み、傷口が大きな穴のようになるまで何度も叩き斬り、それが新たな炎で赤く光る中、モズグスに「神様に伝言だ……ほっといてくれってな」と言い放ち、胸へ剣を突きたてるのだった。
モズグスの鎧と羽棍がガッツを打ち据え、アッパーカットで彼を倒す。難民のためにキャスカを差し出すことを拒んだガッツは、隠された胸の傷を見抜き、よろめく振りをして爆薬を詰め込む。モズグスが炎を溜めると導火線に火がつき、爆破によって傷口が開いてウロコが剥ぎ取られる。ガッツはその穴を広げ、「ドラゴンころし」を神父の胸へ突き立てる。
『ベルセルク』における「もがく者」とはガッツのことである。第169話「縋る者 もがく者」というサブタイトルは、モズグスへの信仰に縋る難民たちと、自らの力で運命にあらがって戦い続け司教を打ち破るガッツとを対比させている。
ガッツは、以前の刺撃の際にモズグスの胸に残った浅い傷に気づく。その刺撃は経典によってわずかに和らげられただけだった。ガッツは躓くふりをしてモズグスに体を預けながら、その傷口に炸裂弾を仕込む。
モズグスが最後の攻撃のために胸の中に炎を溜めた際、その動きによってガッツが仕掛けていた導火線に着火し、傷口が爆発して胸の鱗が剥ぎ取られます。ガッツはさらにその傷口を大きく切り開き、『ドラゴンころし』をモズグスの胸へと突き立てます。
モズグスから、祈りを捧げる難民たちを救うためにキャスカを引き渡すよう要求された際、ガッツはそれを拒否しました。彼は、群衆は祈るばかりで何もしておらず、一人の女性に自分たちの運命を押し付けるべきではないと主張します。
モズグスの胸に「ドラゴンころし」を突き立てながら、ガッツは彼の神に言づてを頼むよう告げる。その最後の言葉は「ほっといてくれ」である。
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