自身の両腕が腐ち果てようとも、緑谷出久は志村転弧の手を握りしめて離さず、その代償としてワン・フォー・オールは完全に潰え去る。しかし、すべての悲劇を裏で仕組んだ男がその肉体を乗っ取り、折れた角を携えた答えがワープゲートの向こうから舞い降りる。
息子の形をした黒い虚無を殴打する弧太朗の記憶に向かって出久は突き進むが、死柄木の原点を覆う最後の装甲である不可視の壁に激突する。場面は続く。その日写真を見つけた転弧に対し、弧太朗は写真に写る菜奈を家族を見捨てて出て行った薄情者だと吐き捨て、ヒーローは他人を救うためにいつも身内を傷つけるのだと言い放つ。菜奈は、息子がその写真を捨てられずにずっと持っていたのだとようやく悟り、孫を蝕んだ憎しみと、家へ戻りやり直す機会を永遠に奪った敗北の責任を感じて崩れ落ちる。出久の声に呼びかけられた菜奈は涙を拭うと結界を打ち破り、息子の手を押し留める。この行動により“個性”に残されていた最後の因子が尽き、記憶と共に彼女の面影は消滅していく。決して戻れなかったことを息子に、すべての苦しみを孫に謝罪しながら。そして虚無が剥がれ落ち、怯えた転弧の顔が露わになる。ワン・フォー・オールは完全に潰え、そこにはただ二人の少年だけが残された。
夜が訪れ、「崩壊」が発現して愛犬モンを惨殺する中、出久は壁際で泣きじゃくる転弧を見つける。悲鳴を上げて逃げ出す華、パニック状態で追う転弧、そして幼少期の姿となった出久が彼の両手を強く握りしめ、決して動こうとしない。なぜそこまで突き動かされるのかと問われ、出久は「君が泣いていたのを見たからだ」と答える。転弧は惨劇が意図的な破壊だったと主張し、この手は何のためにあるのか、自分のような存在の誕生を誰が肯定してくれるのかと問いかける。誰かに手を差し伸べられた経験を持つ出久は、上腕の肉が裂け骨が砕け散ろうとも離さず、「大丈夫だ」と言い聞かせ、ついに憎しみを溶かしていく。二人は膝をつき、額を突き合わせる。転弧はミックンやトモとオールマイトごっこをして遊ぶ姿を思い描くが、自分が敵(ヴィラン)であることを受け入れ、寂しそうにそれを拒む。敵連合の仲間たちの幻影が見守る中、彼は再び死柄木弔の姿へと戻り、「世の中の敵にもヒーローが必要なんだ」と語る。街のどこかで、サラリーマンや引きこもりが今も全てを終わらせてくれと彼に叫んでいる。変異した彼の肉体が崩壊し始めると、見覚えのない記憶が表面化する。若い頃の弧太朗に建築仲間が優秀な医師を紹介し、後日バーで転弧の“個性”が発現したか尋ねる場面だ。地面が割れ、傷だらけの巨大な顔が浮上して死柄木を飲み込み、肉体を奪い返すと、名もなき者を招き入れた器を叱責する。オール・フォー・ワンが真実を暴露する。オールマイトに潜伏を余儀なくされた数年後に弧太朗を見つけ、華は仕込むには育ちすぎていると判断して夫妻に二人目の子供を産むよう助言したこと。生まれたばかりの転弧から未診断の“個性”因子を奪い、弧太朗の菜奈に対する怨嗟を虐待へと歪め、ヒーローを好きにさせるためのごっこ遊びやトラック救出劇を仕込み、自宅まで送り届けて治癒能力を削ぎ落とした「オーバーホール」の改変複製物である「崩壊」を手渡したこと。死柄木の面影は弾け飛び、現実の肉体は荒野へと爆発し、「オール・フォー・ワン」は灰色の殻へと変貌を遂げ、手の手形を模した黒と赤の仮面で精神の中の叫び声を遮断する。
面影の世界で両前腕を失ったデクは、腕を欠いたまま立つこともできない。「エア砲」が彼の頭部を狙い、「危機感知」が作動すると、セロハンの「テープ」が敵を拘束し、テイルマンとシュガーマンが「トルネードテイルダンス」と「シュガーナックル」で叩き落とす。「ワープゲート」が開き、遅れたことを謝罪しながらイレイザー・ヘッドが現れる。プレゼント・マイクや「黒霧」と共に孤島の岩場に取り残されていた彼は、マイクが葛藤の末に脳無を打ちのめすのを見守り、涙を流す黒霧に「白雲の面影が欠片も残っていないのなら二人とも殺されていたはずだ」と主張していた。その暗闇に差し込んだ光が白雲の顔を呼び覚まし、涙を流しながらマイクの本名を叫ばせたのだった。動けるようになったイレイザー・ヘッドは塚内直正に戦況の報告を要求し、引退したデスアームズやアストロを含む攻撃特化のヒーローたちを士傑高校に集め、デクの帰還に反対していた青年を含む市民から物資の提供を受け、戦いの後にみんなの前で歌いたいからと支援の機会を望む壊理から折れた角を受け取っていた。道中、彼は多古場陸上競技場でガシュリーを撃破していた。いま、彼はデクの肩に角を押し当て、2〜3分時間を巻き戻すことで傷だらけの両腕を再生させ、「壊理の歌を聞くまでは死なせねえ」と告げる。その背後のポータルからは、続々とヒーローたちが溢れ出してくるのだった。
菜奈は死柄木の原点を覆う最後の壁を破壊し、“個性”の最後の因子と共に消滅してワン・フォー・オールは完全に途絶え、出久は自らの両腕が崩壊し尽くすまでその手を握り続けることで志村転弧へ到達する。
オール・フォー・ワンが肉体を奪い取り、誕生の手配から赤ん坊の頃の“個性”因子の奪取、そして「オーバーホール」の改変複製物である「崩壊」を与えたことに至るまで、転弧の生涯すべてを仕組んでいたことを明かす。
イレイザー・ヘッドは白雲朧の心を呼び覚ましたことで「黒霧」を通じて帰還し、増援と壊理の折れた角を携え、デクの腕を巻き戻して再生させ、生存したヒーローたちが最終決戦のために集結する。
第8期の第7話(通算第166話)であり、原作の第417話から第420話までを描く。日本での放送は2025年11月15日、吹き替え版は11月29日。
アニメ版では原作の誤りが訂正され、デクが少年を最初に感じ取ったと語る場所が群駕から蛇腔へと変更されている。また、菜奈の別れのシーンでは彼女とデクの無言の受容が追加され、弧太朗の謝罪に対する反応がカットされた。さらに、出久が転弧を慰める場面が拡張され、オール・フォー・ワンと弧太朗の回想、面影の世界の崩壊、変装しての帰路が引き伸ばされている。スモークイーターとラリアットの回想は第163話の映像を再利用しており、治崎廻の回想は「崩壊」の譲渡前に挿入されている。
その他の細かな変更点:華が転弧からより離れた位置に立っていること、黒霧の中に白雲の顔がよりはっきりと浮かび上がること、雄英の回想で相澤・マイク・白雲がソニック、テイルス、ナックルズに似た髪型のモブ生徒3人に差し替えられていること、壊理の夢から響香の文化祭の回想がカットされていること、そして英語吹き替え版ではオール・フォー・ワンが面影を聞く際に幼い転弧の悲鳴が使用されていること。
『僕のヒーローアカデミア』第166話では、緑谷出久が自らの両腕が崩壊していっても志村転弧の手を放すことを拒み、「ワン・フォー・オール」の最後の力を使い果たす。その後、オール・フォー・ワンが弔の肉体を乗っ取るが、イレイザー・ヘッドがワープゲートを通って増援やデクの腕を治療するための壊理の折れた角とともに帰還する。
志村菜奈は孫の原記憶を包む最後の障壁を突き破り、息子である弧太朗の手を止めるために「ワン・フォー・オール」に残された最後の因子を使い果たす。その後、彼女の面影は消失するが、消滅する前に息子と孫に謝罪を伝え、やがてワン・フォー・オールそのものも完全に消失した。
ワン・フォー・オールが使い果され、志村転弧が出久と共に泣きじゃくった後、地表から傷だらけの巨大な顔が浮き上がり、死柄木を飲み込んで肉体を奪い返す。オール・フォー・ワンは、転弧の誕生の手配から乳児期の“個性”因子の強奪、父親の恨みの増幅、そして最終的に“個性”「崩壊」を与えるに至るまで、転弧の人生全体を自分が仕組んでいたことを明かす。
イレイザー・ヘッドは、戦うみんなを助けるために壊理が差し出した折れた角を携え、ワープゲートを通ってデクの元に到達します。彼はその角をデクの肩に触れさせ、「巻き戻し」の能力で彼の身体の時間を2〜3分巻き戻すことで、面影の世界で失った腕を再生させます。
第166話は『僕のヒーローアカデミア』の原作漫画第417話から第420話までをアニメ化しています。これは第8期の第7話にあたり、日本では2025年11月15日に放送され、英語吹き替え版は2025年11月29日に配信されました。
第166話についてもっと知りたいですか?Fandomのドラゴンボールウィキにコミュニティノート付きの専用ページがあります。
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