第3期第16話(通算第54話)では、仮免試験が乱闘劇から頭脳戦へと変貌を遂げる。傑物学園高校が1年A組を分断し、士傑高校の怪物が一陣の風で120人のライバルを脱落させ、緑谷出久は麗日お茶子の姿をした少女と対峙することになる。
ヒーロー名「ミス・ジョーク」として活動する福門笑は、受験者のほとんどが一次選考を根本から見誤っていると相澤消太に語る。先手必勝では誰も合格枠を勝ち取れない。生き残る100名を決めるのは、連携と戦況を見極める忍耐力なのだ。
傑物学園高校は奇襲を仕掛ける。真壁漆喰が“個性”「硬質化」でターゲットボールを硬化させ、遠敵伊手次郎が「ブーメラン」でボールを地中に潜らせて曲線軌道で飛ばす。耳郎響香の新技「アンプラグジャック」による「ハートビート ディストーション」が大地を切り裂き、芦戸三奈が「アシッドベール」を展開して峰田実が狙われる前に飛び交うボールを溶解する。常闇踏陰は中亀畳に向けて必殺技を繰り出そうとするが、彼女は「伸縮」で回避し、堂良(震堂揺)は雄英1年A組が体育祭から成長を遂げていることを密かに認める。
目良善知がまだ誰ひとり合格していないとアナウンスする中、出久はこの膠着状態をお互いの警戒心によるものだと分析する。誰しも最初に手の内を明かしたくはないのだ。しかし震堂は“個性”「揺揺」で1年A組の足元の地盤を激しく揺らし、その均衡を破る。市街地演習場の別の場所では、夜嵐イナサがその揺れに応じるように“個性”「旋風」を発動、周囲の受験者たちのボールを空中に巻き上げ、そのまま真下へと雨あられと降らせる。彼はたったひとりで120人ものライバルを脱落させ、最初の合格者となる。
震堂の攻撃によって分断された出久は、物陰から士傑高校の現見ケミィに狙われ、気付く間もなくターゲットをタッチされてしまう。ケミィは姿を消しては現れる動きを繰り返し、出久を押さえつけながら、この消身術は“個性”ではなく純粋な技術だと明かす。そこへ傑物の生徒たちが乱入し、お茶子らしき少女がピンチに陥ると、爆豪の拉致やオールマイトとオール・フォー・ワンの死闘に対する罪悪感を抱える出久は、彼女を救おうと飛び出す。彼は新装備「アイアンソール」を効かせた蹴りで奇襲者の足場を崩し、その場を離脱する。
瓦礫の陰で救出されたお茶子が出久のターゲットを狙おうと手を伸ばすが、出久はそのボールを弾き返す。本物のお茶子なら自分を浮遊させてピンチを脱するはずだと推察したからだ。ケミィは変装を解いて素肌で攻撃を仕掛け、本物のお茶子と瀬呂範太が駆けつけたところで撤退する。ケミィが全裸の状態ではターゲットが不可視になるため、出久は追撃を制止する。合流した3人は、すでに30人の受験者が合格したことを知る。
鋼鉄の迷路内でひとり待機していた轟焦凍は、合格者が50人を超えたことで行動を開始せざるを得なくなる。そこへ忍者装束に身を包んだ聖人高校の生徒たちが群がり襲いかかる。轟は氷で攻撃を防ぎ敵を氷漬けにするが、リーダー格の生徒がボルトを巨大化させて氷の盾をぶち破る。その武器はタングステン製で炎も効かず、拘束を脱した聖人高校の生徒たちは単独行動をとる轟を嘲笑する。
本エピソードは原作漫画第104話および第105話の全体と第106話冒頭を映像化しており、多古場脚折スタジアムを舞台とした「仮免試験編」に位置する。
目良による合格者数のアナウンスは原作よりもアニメ版で高頻度に行われる。出久、お茶子、瀬呂が再会した際、アニメでの合格者は30人前後とされるが、原作漫画ではすでに58人に達していた。
アニメオリジナルの追加要素が複数存在する。中亀畳の“個性”解説、震堂の揺れに対する轟の反応、夜嵐による大量脱落後の目良の呆然とした実況、出久と夜嵐・震堂との出会いや筋骨隆々(マスキュラー / 後藤洋樹)との戦い、爆豪拉致の回想などが追加された。また、原作では描かれなかった聖人高校との決闘もアニメオリジナル展開である。
第54話(サブタイトル「忍び寄る士傑高校」)は、アニメ第3期の第16話にあたり、「仮免許取得試験編」の一部です。原作コミックス第104話・第105話および第106話の冒頭をアニメ化しており、日本では2018年7月28日に放送されました。
いいえ。第54話は主に原作マンガの第104話から第106話冒頭までを映像化したものですが、原作では描かれなかった轟焦凍と星刃高校の生徒たちとの戦いなど、一部のアニメオリジナル要素が追加されています。
現見ケミィは士傑高校の生徒で、仮免試験中に麗日お茶子に変装して緑谷出久を奇襲します。彼女は彼を押さえつけ、自身の姿を消す術が「個性」ではなく純粋な技術であることを認めた後、出久に策を見破られます。
夜嵐イナサは「旋風」の“個性”を使って周囲の受験者のボールを奪い取り、それを大量に雨のように降らせることで、一挙に120人のライバルを脱落させ、仮免試験の一次選考を最初に通過した合格者となった。
第54話の最後で、轟焦凍は誠刃高校の忍者装束を着た10人の生徒たちによって鋼鉄の迷路の中に追い詰められる。彼らのタングステン製武器は轟の氷と炎の両方に耐えることができ、決着は次のエピソードへと持ち越される。
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