人目のつかない場所で鎖に繋がれたコウモリ型ヴィランは、自分を捕らえられるものなどなく自分より速いものなどいないと独りごちる。マルカネデパートが協賛する「鳴フェス」会場では、羽羽来和歩(はねやま かずほ)が観客に感謝を述べ、フィナーレを飾る聖ライラ女学院の3人組ボーカルユニット「リトルシスターズ」を呼び込む。ミッドナイトはこのような騒がしい人混みの中に相澤消太がいるのを見つけて驚く。彼は仕事で来させられ昼食のために残っていただけだと主張し、なぜ休日にこんな場所にいるのかと彼女に尋ねると、彼女はこういうイベントが好きだからと答える。
塚内直正は市内で頻発するヴィランに関する警察の案件を携えて到着する。彼によれば、鰻沢照夫(うなぎさわ てるお)はインスタントヴィランとして2度検挙されたが、2度の逮捕の間にその肉体は半恒久的と思われる形へと変容していた。他のヴィランたちも同様の変容を見せ、致死量を遥かに超えるトリガーの反応が検出されていることから、警察はあるひとつの結論に至る。何者かが意図的に薬物の過剰投与に耐えうる肉体へと改造を施しているのだ。
舞台裏では、ミウがスペシャルゲストとしてプロヒーローが招かれていることを引き合いに出し、リトルシスターズに鳴フェスを盛り上げるようハッパをかけるが、和歩はヒーローが別の場所でCM撮影の足止めをくらっていることを密かに報告する。ミウはゲストの正体はサプライズだと誤魔化し、変装中も含めヒーローらしき人物が観客席にいないか見渡す。ちょうどその時、灰廻航一(はいまわり こういち)がお弁当を求めて迷い込んできたため、ステージ上へと押し出され、「ザ・クロウラー」として紹介されてしまう。観客は誰も彼を知らず、塚内の資料には「ザ・クルーラー」と誤記されており、香山(ミッドナイト)は和歩のマネージャーだと認識するだけだった。ミウの評価では彼の歌う「Can't Help Loving You」はまずまずの出来だったものの、3人組はやはり約束されていた本物のヒーローを待ち望んでいた。
街の反対側では、キャプテン・セレブリティと飯田天晴(インゲニウム)が撮影を終えようとしていたが、キャプテンが1カット気に入らないと言い出して撮り直しを要求し、それに応じたインゲニウムのプロ意識を称賛する。撮影スタッフの中に紛れていた6号(ナンバーシックス)が電話で暴走するワクワクデリバリーのトラックの屋根を吹き飛ばす。トラックはセットに突っ込み、コウモリ型ヴィランを撒き散らす。ヴィランは天晴に襲いかかり、天晴は相手を識別して地上に留め置こうと掴みかかるが、ヴィランはそれを予期して天晴を切りつけ、たたき落とす。コウモリ型ヴィランは代わりにヴィジランテ狩りへと向かう。天晴は怪我なく立ち上がり、キャプテン・セレブリティとともに追撃を開始し、標的を見失わずに街の飛行系ヒーローを集めて挟み撃ちにするよう指示する。航一の歌声が風に乗って響き渡り、コウモリ型ヴィランはその方向へと進路を変える。
フェス会場に戻り、塚内はひとつの組織がトリガーを流布し、鰻沢のように耐性を持つよう人間を改造しているという持論を展開する。消太は、ネクストレベルやインスタントといった使い捨ての駒単体では大した脅威ではないため、その背後にはより大きな目的が存在するはずだと指摘し、それこそが塚内が協力を求めてやってきた理由だった。その時、コウモリ型ヴィランがステージに急降下し、航一を連れ去る。ヴィランが航一を落とそうと減速した瞬間、キャプテン・セレブリティがついに追いついてヴィランを叩きのめし、落下する航一を受け止める。彼を最高の囮でありようやく役に立ったと称しながら、キャプテンは万雷の拍手の中ステージに着地し、主催者たちはついにゲストが到着したと安堵の息をつく。
サブタイトル「協力要請」の『ヴィジランテ』第30話では、警察が致死量の薬物トリガーに耐えるよう肉体を改造されたヴィランたちを調査する中、鳴フェスのフィナーレが描かれる。作中でコウモリのヴィランが脱走し、CM撮影とフェスティバルの両方を混乱させるが、最終的にキャプテン・セレブリティに捕獲される。
塚内直正が相澤消太に協力を求めたのは、警察が複数の異形化したヴィランと致死量を大幅に超える「トリガー」の投与を関連付け、ドラッグに耐えられるよう意図的に肉体を改造している組織的グループの存在を示唆したためである。彼は、この事件が警察だけで対処するには大きすぎると考えている。
この話のCM撮影中、6号が撮影セット内にコウモリヴィランを放ち、飯田天晴はヴィランをその場にとどめようとして斬られ、倒されてしまいます。天晴は怪我なく立ち直し、その後キャプテン・セレブリティと共にそのヴィランの追跡へと向かいます。
キャプテン・セレブリティは逃走するコウモリヴィランに追いついてノックアウトし、ヴィランに掴まれていた灰廻航一が地面に激突する前に受け止めることで、鳴フェスのサプライズゲストとなった。その後、歓声の中でステージに舞い降り、主催者が予告していたスペシャルゲストとして間一髪で到着を果たした。
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』第30話は古橋秀之が脚本、別天荒人が作画を担当し、2018年5月26日に公開されました。本作は大阪事件編の中に位置づけられ、アニメ『ヴィジランテ』第13話でアニメ化されています。
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