初代インゲニウムは圧倒的なスピードで名を馳せたが、そのために両脚の自由を失った。飯田天晴は救助第一の事務所を経営し、主に背中で弟の手本となり、ステインによって再起不能にされた24人目のヒーローとなった。8年後、彼は弟のサイドキックとして同じ事務所へと歩いて戻ってくる。
弟が厳格であるのに対し、天晴はフランクな性格をしている。彼が家系のヒーロー名を継承した際、自身に課した目標は単に「格好よくあること」であり、それは誰かが助けを必要としている時に駆けつける人物を意味していた。そして天哉がその成果に憧れてくれたことを心から喜んでいた。
彼の哲学全体は「救助の速さ」に集約される。困っている人々は助けが届く速さでヒーローを評価し、素早く辿り着く確実な方法は全員の役割が明確な大型チームであると考えている。彼はかつて弟に、自分が知る最も格好いい人物は、迷子を見つけて迷子センターまで一緒に歩いて届けるような人だと語った。
また、弟なら厳格に適用するようなルールも柔軟に曲げる。公道での「個性」使用に対しても説教はせず、むしろ使い手を指導しようとする。仮免許を持たない人物をサイドキックとして雇うこと(一見すれば違法行為)すら提案し、資格は活動しながら取ればいいと主張した。
負傷する前、天晴は平均的なプロヒーローを遥かに上回るランクに位置していた。彼の戦法は後に天哉が受け継ぐものの先駆けであり、「エンジン」を使って重みのあるキックを繰り出し、その耐久力によって純粋なパワーで上回るヴィランとも互角に渡り合った。
「エンジン」は脚ではなく腕にモーターを備え、肘からの推進ジェット噴射によってターボスピードで彼を前方に押し出す。天哉がオレンジジュースで動くのに対し、天晴の燃料はグレープフルーツジュースである。地上からわずかに浮いて両腕に推進を任せ、追跡時には自動車を追い抜く。彼のバージョンにはギアが存在せず、発動した瞬間に最高速度に達するが、その代償としてその速度での停止やコーナリングが極めて困難であり、そのためコスチュームにエアバッグが組み込まれている。モーターに過度な負荷をかけると爆発的な加速を生む「レシプロバースト」を発動できるがオーバーヒートを起こし、「ロケットチャージ」ではコスチュームが推進力を集中させて上空へ跳躍させるが、直後にエンジンがストールする。
夜早川抜刀(バット)との長期にわたる決闘は3ラウンドにおよび、天晴は3戦とも敗北した。コウモリのヴィランは鳴羽田の高速道路で彼を追い抜き、壁に叩きつけた。再戦で天晴は軽量化のためにエアバッグを取り外し、互角に渡り合って追いつめたが、ヴィランが空へ逃げたことで敗れた。最後の戦いは、バットがネクストレベル・ヴィランへと再構築され、かつてないスピードを得た後であり、天晴がやり残した決着はキャプテン・セレブリティが引き継ぐこととなった。
思考によって解答へ導くことこそが彼の真骨頂である。バットが上空の暗闇とコウモリの「個性」を組み合わせて姿をくらましていること、鳴羽田のこんがらがった街路がターゲットよりも自分に不利に働いていること、そして化け猫と融合したバスは力任せに止めるには大きすぎることを分析した。彼は怪物のスピードを計測し、道路が途切れるまでに5分間の猶予があることをチームに提示した。怯える乗客を落ち着かせ、チーム・イダテンに速度を合わせて乗客を移乗させ、乗客の前で新人エニグマを保証し、灰回り航一には自分の後ろに控え戦わないよう指示した。彼の助言は航一の「個性」の課題を完全に解決した。止まろうとするのではなく、後ろに向かって加速するイメージを持つことで、慣性の問題が解消されたのである。
プロとして引き受けた最後の仕事は、17人のヒーローを殺害し、23人を再起不能にした「ヒーロー殺し」の追跡だった。天晴はその戦績を知りながらも現場へ向かい、しばらく持ちこたえた。しかし勝利することはできなかった。ステインによって両下肢麻痺に追い込まれ、24人目の犠牲者となり、彼が倒した最後のヒーローとなった。
飯田天晴はヒーロー殺しステインに重傷を負わされたことで下半身不随となり、ステインに倒された24人目のヒーローとなった。最終決戦からしばらく経った後、すねに装着する高度な義足を用いることで、再び歩く能力を取り戻している。
初代インゲニウムである飯田天晴は、ヒーロー殺しステインが17人を殺害し23人を再起不能にしてきた実績を知りながらも彼に挑んだ。ステインは彼を24人目の被害者として下半身不随にし、当時における天晴のヒーローキャリアは断たれることとなった。
飯田天晴は初代インゲニウムの名を冠したプロヒーローであり、迅速で組織力に優れたチームを中心とした救助最優先の事務所を運営していた。飯田天哉の兄であり、ステインによって再起不能に追い込まれるまで、主に背中で語る形で弟の指導にあたっていた。
飯田天晴の「個性」である「エンジン」は、脚ではなく肘にモーターが内蔵されており、推進噴射によって超高速で前進することができる。弟の天哉がオレンジジュースを燃料とするのとは異なり、この「個性」はグレープフルーツジュースを燃料として駆動する。
暴走バス事件の際、飯田天晴は怯える乗客たちに声をかけて安心させ、チームにバスの速度を合わせさせて乗客を移動させるとともに、灰廻航一には自分の後ろに控えて戦闘を避けるよう指示する。さらに天晴は、止まろうとするのではなく後ろに向かって加速するイメージを持つよう助言し、これが結果的に航一の“個性”の悩みを根本から解決することになる。
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